2026年10月27日

こんにちは。
アートメイク看護師の志浦 幸(しうら ゆき)です。
「アートメイクをするとMRIを受けられなくなるって本当?」
「MRIを受けたら、アートメイクをした部分が熱くなることがあるの?」
「将来MRIを受けることになったらどうすればいい?」
アートメイクを検討されている方の中には、MRIについて気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
インターネットで検索すると、「アートメイクとMRIは危険」「MRIで火傷することがある」といった情報も見かけます。
では、実際のところはどうなのでしょうか?
今回は、これまでに報告されている研究や論文をもとに、アートメイクとMRIの関係について、できるだけ分かりやすく解説します。
アートメイクをしているとMRIは受けられない?
まず、結論からお伝えすると
アートメイクをしているからといって、MRI検査を受けられないわけではありません。
実際に、アートメイクやタトゥーをしている方がMRI検査を受けた研究では、問題なく検査を受けられたケースが多く報告されています。
ただし、過去の研究では、MRI検査中にアートメイクをした部分に、
・ピリピリする
・熱く感じる
・焼けるように感じる
といった症状が出たケースも報告されています。
そのため、
「MRIは受けられるけれど、アートメイクをしていることはMRI検査前に伝えておく」
というのが大切なポイントです。
なぜアートメイクとMRIが関係するの?
MRIは、強い磁石と電波を使って、身体の中を画像にする検査です。
アートメイクでは、皮膚の中に色素を入れて色をつけています。
この色素の中には、種類によって鉄を含む成分などが入っていることがあります。
そのため、色素の種類によっては、MRIの強い磁場や電波の影響を受ける可能性があります。
これが、MRIとアートメイクの関係が注目される理由のひとつです。
ただし、
「鉄が入っているアートメイク=MRIで必ず危険」
ということではありません。
使用されている色素はさまざまで、色素によって成分も異なります。
「酸化鉄」が入っていると危険なの?
アートメイクの色素について調べると、「酸化鉄」という言葉を目にすることがあります。
酸化鉄は、アートメイクや化粧品などの色を作るために使用されることがある成分です。
「酸化鉄が入っているならMRIは危険なのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、酸化鉄が入っているというだけで、MRIを受けられないと判断することはできません。
実際には、色素の種類によって含まれている成分や性質が異なります。
過去に行われた研究では、アートメイクに使用されるさまざまな色素について調査が行われていますが、すべての色素が同じ反応をするわけではないことが分かっています。
そのため、
「酸化鉄が入っているから危険」 「酸化鉄が入っていないから絶対に安全」
と単純に判断することはできません。
MRIで本当に火傷することがあるの?
「アートメイクをしているとMRIで火傷する」という情報を見て、不安になる方もいるかもしれません。
実際に、MRI中にアートメイクをした部分に熱感や痛みを感じた症例は報告されています。
例えば、アイラインのアートメイクをしていた方がMRI検査を受けたところ、まぶたに焼けるような感覚や赤みが出たという症例報告があります。
ただし、このような症状がアートメイクをしている方すべてに起こるわけではありません。
また、症状が出た場合でも、一時的な熱感や痛みで、その後改善したケースも報告されています。
つまり、
「アートメイクをしていると、MRIで必ず火傷する」わけではありません。
一方で、非常にまれではあるものの、熱感や痛みなどが起こる可能性があることは知っておく必要があります。
実際にどのくらいの人に症状が出ているの?
2002年に発表された研究では、アートメイクをしている方1,032人を調査し、そのうちMRIを受けた135人について確認しました。
その結果、MRI検査中に症状が出たのは2人でした。
症状は、
・軽いピリピリ感
・焼けるような感覚
でした。
いずれも一時的なもので、重い皮膚の障害は確認されませんでした。
また、2022年に発表された研究では、3,639人がMRI検査を受け、そのうち85人がアートメイクをしていました。
この研究では、検査を受けた参加者に有害事象は確認されませんでした。
この結果から、アートメイクをしている方でも、MRI検査を問題なく受けられる場合が多いことが示されています。
ただし、使用されている色素や検査条件などによって状況が異なる可能性があるため、すべてのケースで安全性が保証されるわけではありません。
アートメイクをしている方がMRI検査を受ける際は、事前に検査担当者へ伝えることが大切です。
MRIを受けるときは何をすればいい?
アートメイクをしている方がMRIを受ける場合、難しいことをする必要はありません。
① MRIの担当者にアートメイクをしていることを伝える
これが一番大切です。
MRI検査の問診などで、
「眉にアートメイクをしています」
「アイラインにアートメイクをしています」
など、施術している場所を伝えましょう。
② 検査中に熱い・痛いと感じたら伝える
MRI検査中に、
「なんだか熱い」
「ピリピリする」
「痛い」
などの違和感があった場合は、我慢しないでください。
検査を担当するスタッフに伝えましょう。
③ 必要なMRI検査を自己判断で避けない
「アートメイクをしているからMRIは怖い」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、アートメイクを理由に、必要な検査を自己判断で避ける必要はありません。
MRIを受ける必要がある場合は、アートメイクをしていることを医療機関に伝えたうえで、検査担当者の指示に従いましょう。
アートメイクをしたばかりでもMRIを受けられる?
MRIを受ける予定がある場合は、施術前にアートメイクを受ける医療機関と、MRIを行う医療機関へ相談しましょう。
特に、
・近いうちにMRI検査を予定している
・MRI検査を定期的に受けている
・以前MRIで熱感や痛みを感じたことがある
・アイラインなど顔の近くにアートメイクをしている
という方は、事前に相談しておくと安心です。
まとめ
アートメイクとMRIについては、「MRIが受けられなくなる」「MRIで必ず火傷する」といった情報を見かけることがあります。
しかし、現在までの研究では、
アートメイクをしていることだけを理由に、MRI検査を受けられないというわけではありません。
一方で、MRI中にアートメイクをした部分に熱感やピリピリ感、痛みなどが出たケースも報告されています。
そのため、アートメイクをしている方がMRIを受ける際には、
・MRIの担当者にアートメイクをしていることを伝える
・検査中に熱感や痛みなどを感じたらすぐに伝える
・MRIを受けるかどうかを自己判断せず、医療機関に相談する
上記のことが大切です。
アートメイクをした後も、必要なMRI検査を受けることはできます。
「アートメイクをしたいけれど、MRIのことが気になる」
「以前アートメイクをしたけれど、これからMRIを受ける予定がある」
という方は、まずは医療機関へご相談ください。
武蔵浦和はるの形成外科スキンクリニックでは、一人ひとりの骨格や自眉、普段のメイクに合わせた、自然になじむアートメイクをご提案しています。
当院のアートメイクの施術内容・料金については、アートメイク施術ページをご覧ください
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アートメイク看護師 志浦 幸(しうら ゆき)
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参考文献
1. Tope WD, Shellock FG. Magnetic resonance imaging and permanent cosmetics (tattoos): survey of complications and adverse events. J Magn Reson Imaging. 2002;15(2):180-184.
2. Klitscher D, et al. Safety of Tattoos, Permanent Make-Up, and Medical Implants in Population-Based 3T Magnetic Resonance Brain Imaging: The Rhineland Study. Eur Radiol. 2022.
3. Alsing KK, et al. MR scanning, tattoo inks, and risk of thermal burn: An experimental study of iron oxide and organic pigments. Skin Res Technol. 2018;24(2):278-284.
4. “On the mechanism of painful burn sensation in tattoos on magnetic resonance imaging (MRI). Magnetic substances in tattoo inks used for permanent makeup (PMU) identified: Magnetite, goethite, and hematite.” 2023.
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医療アートメイクについて
アートメイクは医療行為です。当院では医師の管理のもと、看護師資格を持つアートメイクアーティストが施術を行います。
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費用:施術内容・料金については当院ホームページをご確認ください。
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執筆:アートメイク担当看護師 志浦 幸
監修:武蔵浦和はるの形成外科スキンクリニック